カテゴリ:econ( 19 )

テキスト出版決定

今日、先生と出版社の担当者が打ち合わせを行い、
その結果、先日ここにも書いたテキストの出版が決定したとのこと。

それ自体はとても嬉しいことなんだけど、俺(および他の学生)にも
かなりの仕事が回ってくる模様。

これは出版社側がこの本をこれからのスタンダードなテキストとして出版しようと
考えている(らしい)ためなんだけど、こういう趣旨でテキストを作るとなると
ターゲット層(学部3,4年)にしっかり配慮した構成や難易度に編集し直したり、
練習問題を追加で作ったり、さらには自分自身でテキストの一部を書いたりということで、
我々協力者もテキスト作成に深く関わる必要が出てきて責任も重くなる。

そういった状況があるので、今日の打ち合わせの状況を聞く限りだと、
テキスト作成に関わる院生も編著者として名前が表に出るかもしれない。
これはすごく嬉しいことだけど、編著としての参加になった場合に
単なる協力者としてテキスト作成に携わる場合と違う点がもう一つあって、
編著の場合は給料ではなく、印税として売上に応じてお金が入ってくることになる。
いやー、なんか印税ってかっこいい響きだよねー。

と、ミーハーっぷりを晒してしまう俺でした。

どちらにしても既に俺の参加は決まっているので、これから半年間は
テキスト作成に力を入れていくことになりそうです。
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by pastimeparadise | 2006-07-19 21:20 | econ

面白い記事を発見

http://kyuuri.blogtribe.org/entry-f1165e28c4c1b8148688f65e446c7a78.html
エンロン事件に対するフリードマンの見解。

要するに「インサイダー取引が合法化されれば、粉飾決算等の事実を知る
内部者がさっさと株を売り払うので株価が急降下するといった形で
内部情報が即座に株価に反映されるため、内部告発等に頼るしかない現在の状況に比べて
企業情報が株価として市場関係者にすぐに伝わるため株式市場が効率化する」ということ。

これはとても面白い話だと思う。
インサイダー取引禁止の法的根拠が何なのかは知りませんが
多分「株式取引の公平性性確保」あたりだと思います。
しかしこの公平性確保のためインサイダー取引が禁止された結果、
株価に含まれる情報が減少するため、株価の企業のファンダメンタルズに
関する情報としての有用性を損ねていると。

ですが某chにも書かれていた通り、インサイダー取引を合法化すれば
内部情報を持つトレーダーがより戦略的な株式取引を行う可能性があるため、
却って株価がシグナルとしての有用性を失うんじゃないかなんていう考え方もあります。

ここらへんの論点を分析した論文はあるのかな?調べてみようと思います。
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by pastimeparadise | 2006-07-02 00:17 | econ

テキスト

現在TAをやっている先生が新たに出版する(かもしれない)
学部初級者向けミクロ経済学テキストの編集(場合によっては執筆)に関わる
ことになるかもしれません。
本業の研究では院内でも最下層カーストの俺ですが経済学教育には
かなり関心を持っているし、特にその教育のベースになるテキストに関しては
強い関心をもっています。

理由は簡単で、既存のミクロ経済学テキストがことごとくつまらないから
特にミクロ経済学は机上の空論というイメージが強いですが、
この原因の多くは学部初級者に対する経済学教育とその教材(テキスト)が
現実経済への理解を深めるという意思を持って経済学を学ぼうとしている初学者
に対する配慮を大きく欠いていると考えるからです。

多くの邦書ミクロ経済学テキスト(西村、武隈等)は既にミクロ経済学の思考法を
受け入れている人にとってはコンパクトで説明が丁寧なテキストだと思いますが
(不満はあるけど)、そうでない人による、経済学徒にとっては的外れとも思える質問
に対して親切に答えようという意識が希薄だと感じています。

これに対して、今回携わることになるかもしれないテキストの基礎となる
先生の講義資料は、現実経済との整合性等をある程度意識して書かれており、
また数学書に準じた「定義→定理→証明」のスタイルからも離れて
人の直感に沿った説明をしようという試みがあります。

これらの点で現在の邦書テキストよりは知的好奇心を喚起できるだろうし、
また机上の空論を一方的に押し付けられた結果として生まれる不毛な経済学批判
を少しくらいは減らせるのではないか…なんてことを考えたりもします。

「将来の定番テキストに自分の名前が入るかも」「業績になる」といった
下心もないわけじゃないですが、日本の経済学教育の向上に間接的にでも
貢献できるというのがこのテキスト編集に関わりたい一番の動機かなぁ。

先生も忙しい方なんで実際に出版にこぎつけられるのかは分からないですが、
そうなるように期待して待ってよう…。
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by pastimeparadise | 2006-06-30 23:38 | econ

奨学金

留学用奨学金の1つであるフルブ○イト奨学金の一次選考みたいなものに
通過したので二次選考のための書類を書いているのですが…、
一次にも増して面倒な書類の数々。

特に一番だるいのは以下の項目。

STUDY/RESEARCH OBJECTIVES
Write a clear and detailed description of your study objectives and give your reasons for wanting to pursue them. Be specific about your major field and your specialized interests within this field. Describe the kind of program you expect to undertake, and explain how your study plan fits in with your previous training and your future objectives. This statement is an essential part of your application.


PERSONAL STATEMENT
This personal statement should be a narrative statement describing how you have achieved your current goals. It should not be a mere listing of facts. It should include information about your education, practical experience, special interests, and career plans. Describe any significant factors that have influenced your educational or professional development. Comment on the number of years of practical experience already completed in the field in which academic work will be done in the U.S. Do not mention specific U.S. universities at which you would like to study.

要するに研究プランとキャリアビジョンを書けって感じなんだけど、
特にキャリアプランは未だに民間と大学の間で迷っている俺としては
結構難しいものがあります。

それぞれフォントサイズ12でA4一枚分書かなければ…。
とはいえ、ここで書いてしまえば他の奨学金や留学出願書類に転用できるので
11月~12月に迎えることになる出願地獄をある程度緩和できかも。
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by pastimeparadise | 2006-06-30 23:20 | econ

留学

昨日軽い徹夜をしてしまったせいで17時半就寝・24時半起床というわけの分からない
状態になってしまいました。なんかだるいのでもう一回寝ようかな。

院の友人が1人アメリカに旅立ってしまったのですが、
これから2ヶ月の間に友人(または身近な先輩)がさらに5人海外に行ってしまいます。
この狭いコミュニティの半数が海外に行ってしまうというのはなかなか不思議。

俺も来年の今頃は日本を出る準備をしていられればいいんだけどなぁ。
その前に受からないと。
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by pastimeparadise | 2006-06-23 02:18 | econ

電力デリバティブ

今日読んだ論文は特に経済を学んでいなくてもそれなりに面白い論文かと思ったので
紹介してみようと思います。

Allaz and Vila "Cournot Competition, Forward Markets and Efficiency" (1993)

通常、先物・オプション等のデリバティブ(金融派生商品)は、リスクヘッジつまり
将来どうなるかよくわからない状況(不確実性が存在する状況)において、
大きな損失が発生してしまうことを避けるために存在していると考えられています。
しかしこの論文では、不確実性がなくても寡占市場(少数の企業しかいない市場)においては
各企業が戦略的に先渡取引を行うインセンティブを持つため、
自発的に先渡市場が発生する可能性があり、さらに、先渡市場が存在する場合における
少数企業の競争の結果は、先渡市場が存在しない場合に比べて消費者にとっても
社会全体にとっても望ましいということを主張しています。

また、先渡市場における取引がリアルタイムに行われるのであれば、
そのときの市場価格は完全競争市場(多数の企業が競争している市場)における価格と
一致するということも主張しています。

例えば電力市場を考えてみた場合、関東では東京電力と北陸電力という2つの電力会社に
よる寡占が発生しており、通常寡占市場における価格(電気の値段)は競争が激しい市場
における価格よりも高くなります。

ここで電力という財に関して先渡取引が可能になる、つまり将来発電される電力を
実際に発電されるより前の時点で取引することが可能になるのであれば、
多数の企業が存在するのと変わらないような価格が実現可能であるということになります。

2企業が数量競争(Cournot競争)と呼ばれる競争を行っている場合では
互いに先渡取引(売り)を行うインセンティブが発生することをこの論文では示しています。
先渡取引を行うことによって将来の生産量に対する確実なコミットメントを行うことは、
相手に対して先手を打つことを意味し、これはその企業にとって利益の増加をもたらします。
しかしお互いの企業が先手を打とうとすることによって、「先手の打ち合い競争」が発生する結果
所謂「囚人のジレンマ」が発生し、両企業は結果として先渡市場が存在しない場合に
比べて多くの財を生産してしまい、これが価格の低下を招きます。
(この結果として両企業の利潤も、先渡市場が存在しない場合に比べて小さくなります)

企業間だけで見ればこの現象は囚人のジレンマになるのですが、
生産量が増加して価格が低下すること自体は経済全体から見れば厚生の改善につながり、
特に先渡市場がリアルタイムに開かれている場合には、東電・北電だけではなく、
無数に電力会社がある場合に達成される価格が実現されます。

電力市場では電力自由化が行われ、発電・(電気の)小売の分野では徐々に企業が参入
してきていますが、この結論をそのまま現実に適用できるのであれば、
電力デリバティブ市場さえ開設すれば自由化する必要は特にない、ということになります。
この発想には当然問題があって、この論文では将来に対する不確実性が存在しない
状況を想定しているので、不確実性の存在する現実の状況とはかなり異なります。
しかし実はこれはあまり結論にとっては本質的ではなく、不確実性は存在していても
各企業がリスク中立的(つまり、確実に100円もらえるくじと、50%の確率で0円、
50%の確率で200円もらえるようなくじを同じ水準で好む)ならば結論は不変です。
しかし、

・各企業が価格競争ではなく数量競争を行っている
・実際に生産が行われるのは最後

という部分が論文の結論にかなり影響しているらしく、価格競争(Bertrand競争)を
行っている場合などについてはこの結論は導出されないようです。
よって電力市場で価格競争が行われているとすれば本論文の結論をそのまま適用する
ことはできないのですが、ピーク時(夏の昼間など)に関しては数量競争が妥当だと
考えられているので、電力市場に関してこの論文のアイデアを適用できる余地は十分にあります。

ちなみに電力に関する先渡取引を中心としたデリバティブ(電力デリバティブ)はアメリカでは
それなりに発達しており、2000年に倒産したEnronは電力デリバティブを用いて
大きな収益を得ていました。このEnronによる極端な投機的行動が
カリフォルニアで発生した電力危機をもたらしたという説もありますが、
IT関係の需要の高まり、マーケットデザインの失敗といった様々な要因によるものであるらしく
Enronによる電力デリバティブの濫用だけが原因であったとは言えないでしょう。
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by pastimeparadise | 2006-05-28 22:10 | econ

専門を変更しようか迷い中

元々大学院に来たモチベとなっていたコーポレート・ガバナンスよりも
最近RAでやってる電力市場の話の方が面白い。
ガバナンスも面白いんだけど何か空しくなってくるんですよね…。
単純に電力市場の話が面白いというのが1つの理由なんだけど、
それ以外にも2つの理由があります。

純粋理論は優秀な方にお任せし、ベンチマークが殆どない応用分野も
優秀な方にお任せして、俺は実践的な分野に飛び込もうかなぁ、
という逃げの気持ちが1つの理由。

そしてもう1つは電力市場の方が実社会へのインパクトがあるという点。
ガバナンスに関する法令(会社法など)は経済法に近いものとは言っても
結局は民法と繋がりが深いので、その制定などは法律関係者の独占業務みたいなものなので、
経済の人がいくらやったところで所詮は外野です。
その点、電力市場は工学系と経済系が協力し合っている分野なので、
経済系の人も蚊帳の外にはならずにすむ。

とはいえ、最初からこういうスタンス(理論からの逃避・安易なアウトプット志向)
でやっていこうとすると、森永卓郎金子勝または竹中平蔵
のような種類の人になってしまう可能性があるので、やはり理論はしっかりやっていかんとなぁ、
と自分を戒めるのでありました。
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by pastimeparadise | 2006-05-22 00:44 | econ

RIETI

RIETIの研究会のために霞ヶ関に行ってきました。
RIETIは経産省関連の独立行政法人で、経済に関する比較的実践的な研究を
行っている研究所です。
霞ヶ関に立ち入ったのは初めてだったのですが、各省庁の建物は警備員がついて
必ずIDチェックされるという物々しい雰囲気には軽く驚きました。
さすが行政の中枢。

研究会のネタは「でんりょく」市場(Power Market:以下PM)の政策シミュレーション
最初にK先生から「PMの政策シミュレーション手伝って」と言われたときには
今までと同じように学術的にも世間的にも何の影響もない自己満足な研究
やればいいのかな、などと軽く考えていたのですが、今日話を聞いていて、
それは全くの誤解であったということを知りました。むしろ影響強すぎ。

先生方の話によると、政策シミュレーションをやるために必要な情報の一部は
一般に公開されていないため「でんりょく」会社(Power Company:以下PC)の
協力が必要になるが、協力者が「好ましくない」と感じる論文を書いてしまうと
彼らの協力が得られなくなったりするという最大のジレンマを抱えているとのこと。
これはある意味当然なんですが、データをもらう以上、ある程度相手方に気を遣わないと
いけないらしく、

・シミュレーションでは会社名(東○電力、関○電力など)を出さない
・彼らが嫌がる文言はうまくオブラートに包む
(例:「東○電力は10社に分割すべき」を「地域1の管内はプレイヤーが10社程度
いることが望ましい
」)に変えるなど)

なんていう工夫がされているようです。
結論そのものを操作するなんてことは、学問的誠実さに反するし本末転倒なので
やるわけはないようですが、それにしてもこういった細かな制約が多いとのこと。

何でPCの人がそんなにこちらの論文に敏感になるかというと、実際上、それがPMに関する
規制政策に直結するからであるらしい
。例えば今のプロジェクトの中で得られた結論が
「××制度は撤廃すべき」という種類のものであったとしたら、
実際にその制度が撤廃される方向へと間接的な(あくまで間接的)影響を
与える可能性があるとのこと。

そんな事情があるため、とある先生は論文を書いた直後にあるPCの重役に
食事を奢られた、なんてこともあったりして(彼は当然その分のお金を支払ったそうですが)
色々と複雑な事情があるようです。

学内バイトとして軽い気持ちで始めたRAが予想外に重要なプロジェクトであったことを知り
嬉しい気持ちもある一方でそういった裏話を聞くにつれおっかない気分にもなります。

まぁ頑張るしかないなぁー。


※検索ヒット防止のため、わざわざ「でんりょく」と書きました。
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by pastimeparadise | 2006-05-19 01:45 | econ

だるい

最近全く研究する時間がない。
留学奨学金・学振の申請・TA・RA(これは研究とも言えるけど)・授業で
一日が埋め尽くされている状況。

今日は学振の書類を書いているのですが、徹夜決定。
約300万円がかかっているので徹夜くらいして当たり前なんですがなんかなあ…。
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by pastimeparadise | 2006-05-12 01:32 | econ

数学

今学期の俺の履修科目は以下の通りです。

・数理統計(週2コマ)
・線型代数(週1コマ)
・複素関数論(週2コマ、工学部の授業)
・最適化理論(週1コマ)

あれ…?経済学らしき科目名が1つもない…。
アメリカ大学院(経済)の出願には数学科目の単位を5セメスター分とっていることが
要求されるのですが(前にも書いたけど)、俺がM2までにとったのは2セメスター分。
そして出願は後期の授業が終わるより前なので、
今学期までに5セメスター分の単位を揃えなければいけません。
そんなわけで上のような履修状況に。
しかも全てAを取らないと出願成功率が格段に落ちるので気合が入ります。

今学期は(中途半端な)理系として頑張りたいと思います。
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by pastimeparadise | 2006-04-20 00:44 | econ